周辺機器
電子ブレーカー
低圧電力(動力:200V3相)契約の基本料金を削減できるシステムであり、現在ご使用中の電気設備にかかる基本料金を下げることができる装置です。
いざ導入をお考えの場合、高額な装置と思われますが毎月の基本料金を下げることが可能で、将来的にはコスト削減を見込めます。
最近何かと話題の電子ブレーカーについて
装置のメーカーは「エスコ」「NEO」「シンセー電気」をはじめ数社が取り扱っておりますが、仕組みや効果はほぼ同じです。
しかし、現在取り扱い業者が急速に増え、電話による勧誘も多くなってきたため「本当に大丈夫なの?」と不安を持たれている方も多いと思います。
どの業者も導入前は必ず現在の使用状況を計測しますので、ご自分の工場がどれくらい基本契約料金を下げられるかを試算することができます。
いずれも東京電力をはじめとする電力会社の認可を受けた装置ですので合法的に節約することができます。価格はメーカーによって若干異なりますので、いくつかのメーカーから見積をとって比較されることをお勧めします。
弊社で実績を積んでいるのは、「シンセー電気株式会社」の電子ブレーカーです。
このメーカーは落ちる(飛ぶ)前に警報がなり、ブザーで知らせてくれるため、閉電する前に使用者が機械のON・OFFをコントロールできます。
一旦、ブレーカーが飛んでしまうと復旧が大変なので、使用状況を把握しやすく警報がでる装置をお勧めします。
電子ブレーカーをまだ導入していない場合、電力会社との契約は「負荷契約」といって、各機械の最大使用電力(機械仕様書明記)の合計が契約量になっています。
その合計が50kw以下の場合「低圧電力」の区分となり、電子ブレーカーを導入出来る対象となります。
(50kw以上の場合、キュービクル装置を経由して受電していますが、この場合「高圧電圧」の区分となり対象外となります)
小さい工場では15kw程度、大きい工場でも50kw程度で契約していると思われますが、殆どの場合、平均すると40~70%の使用量で工場は稼働しています。
一時的に100%の電流量が必要になる場合もありますが、それはほんの数分にすぎず、すべての機械が同時に連続的に使用されることは皆無といっても過言ではありません。
なぜならば、ドゥシーター・モルダー・ミキサーなどは、スイッチを入れて短時間の使用で済みますし、大容量のオーブンでも朝の立ち上げ以外は、ON/OFF動作を繰り返し稼働しているからです。
電気容量がより大きいオーブンを使用しているベーカリーではこの傾向が特に強く、実際の平均流量を測定してみると、使用量は契約量よりもかなり低い状況であることが確認できます。
弊社のウェルカーオーブンをご使用戴いているユーザー様におかれましては、節約の可能性が特に高いと思われます。
「実際に使用している電力(最小電力)で契約はできないものか?」
そんな過去からの声にお応えして誕生したシステムが「電子制御式ブレーカー」です。
これまでの配線(設備の最大負荷に耐えられる配線)を利用した上で、このブレーカーを設置するこにより、電力会社に対して実際流量と安全性の了承を得ることができ、契約量を実際の使用量まで引き下げることができる制度に変わりました。
これまで使用されてきた「感熱式ブレーカー」は一定以上の電流が流れた場合に、回路の温度が熱で上昇し、配線が断線する前に意図的に切断するものです。
その更に前時代の「ヒューズ」は自らが切れることによって過電流が流れた場合に配線過熱や機械の過熱を防止し、火災などの事故を防止する役目を担ってきました。
しかし、新しく誕生した「電子式ブレーカー」は、そのとき実際に配線へ流れている電流量を電力会社の認定を受けた内蔵コンピューターが測定・管理することによって、これまでの「感熱式ブレーカー」ではコントロールすることができなかった安全性と合理性を併せ持つことを可能にしました。
★一定の規格をクリアしている機種を対象に、電力会社は「電子ブレーカー」を認可しておりますので、ご検討の際には認可の有無を必ずご確認下さい。
★設置終了後、電力会社の検査が入りますが、対象外の電子ブレーカーでは使用許可が下りませんのでご注意下さい。
この「電子ブレーカー」は短時間であれば最大で500%までの電流を許容することが可能ですので、例えば「30kw」で契約しても一時的に「120kw」まで使用することが出来る計算になります。
(実際のオーバーロード運転の対応時間についてはメーカー対応表でご確認下さい)
このため、これまで「キュービクル(高圧電量)」を新設しなければ導入できなかった大型設備も50kw未満の「低圧電力」の範囲の中で導入することが可能となります。
尚、オーバーロード運転は流量によって時間が限られています。
この限界を超えると「電子ブレーカー」は切れてしまいますが、切れる前に警報を鳴らしますので、警報音が聞こえたら、すぐにいくつかの機械の手元の電源を切ることによりオーバーロード運転の積算時間をクリアすることが出来ます。
しかし、「経費を大幅に節約しよう!」という意図から、実際の使用量を大幅に下回る容量の「電子ブレーカー」を導入してしまうと、このような警報音が多発する可能性も考えられます。
この場合、基本料金は大幅に下げられましたが、機械が使いにくい状況になってしまい本末転倒です。
毎月の経費削減分(基本料金の減少分)と比較して導入をご検討下さいませ。
基本料金の減少については、各電力会社からの請求書(基本料金部分)の金額が変わるのは確実です。
使用量についてはこれまで通り毎月変動致しますが、以前の低圧電圧契約に比べて少しでも経費削減に繋がっていることを実感して頂ければ幸いです。